1. 経営革新 × 創業支援型
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 水産食料品製造業 静岡県 18名 自社事業の概要 乾燥エビの販路拡大に伴う粉砕事業の新設
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 水産食料品製造業 静岡県 叔母 事業承継の経緯 先代が高齢になってきたことで2021年頃から事業継承を検討。今までは取引先が1社しかなかったため販売先の業績に大きく左右されることが課題となっていた。そこで法人成りして事業承継をすることで新規製品や販路を拡大していきたいと考え、2023年5月1日に事業譲渡による事業承継を行った。
事業承継をして良かった点、今後の期待 今までの取引先の協力もあり、新しい取引先などの販路が見えてきている。またえびの選別(既存サービス)だけではなく取引先の製品の選別など新たな問い合わせがある。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 桜えびなどの粉末加工の商品を製造する。粉末の形状を基にえび本来の風味を製品に加え、せんべいや練り製品などの食品に展開していく。また粒の大きさを変える事によりふりかけなど食感を味わうことが出来るようになる。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 粉砕業務の生産性に問題があったため、原料の供給量を調整し効率化を図った。営業活動にも力を入れ、販路の開拓や販売量の増加など商談を実施した。
補助事業期間での取組の効果 専任者を設け技術力の向上を図り、また原料の供給量を変えることにより、5%ほど時間効率が良くなった。取引先の要望に対しても細かい対応が可能になる。
補助事業期間で感じた取組の課題 時間効率は良くなったものの、えび原料のロッドや水分などの不確定要素があるためその都度の調整が必要と分かった。
今後の展望や、検討している取組内容 - 粉砕品を作るにあたりお客様からの開発相談や要望商品の細かい製造を行いたい。
- サンプルを製造することにより新しい取引先など販路を拡大したい。
- 今までの海産物原料の選別業務のノウハウを生かし、農産物やその他原料の選別を行いより良い製品の製造を行いたい。
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 菓子製造業 神奈川県 10名 自社事業の概要 糖尿病食品市場への参入に伴う糖質制限ケーキ事業の新設
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 菓子製造業 神奈川県 承継者代表が、被承継者の元顧客であった 事業承継の経緯 AaHbit(アービット)は、2016年に創業オーナーがパティシエと共に始めたお店で、全商品小麦粉白砂糖不使用で素材にこだわった低GIのケーキを販売してきた。事業継承の経緯として、創業オーナーが還暦を迎え、AaHbitの後継者を探していたところ、2021年末に事業承継を希望する現オーナーと出会い、2022年1月より両者で事業承継に関する協議を開始した。現オーナーは本事業がより素晴らしい事業に成長すると確信し、協議を推進した。結果、2022年5月に新会社の設立並びに経営体制の変更を前提に、創業オーナーから新会社へ事業譲渡する事で合意した。
新会社である株式会社AaHbitは現オーナーと創業者2名の計3名を発起人株主としており、現オーナーが代表取締役社長に就任する形で2022年5月13日に設立登記した。新会社設立後も創業者2名はAaHbitに残り、事業の譲渡がスムーズに進むようにサポートした。更に、オンラインでの販路拡充が必須である為、現オーナーの関係者でオンライン販売に詳しいメンバーをアドバイザーとして迎え、4名の経営チームで株式会社AaHbitの運営を開始した。
2023年2月には近隣に新工房を設立し、製造体制の強化を完了した。4月~5月にかけて新たに10名程度のアルバイト・パートを雇用して事業拡大を進めている。事業承継をして良かった点、今後の期待 被承継者の時代は2名での事業推進だったが、承継者に引き継がれたことで体制が強化され、より付加価値の高い商品を製造できる体制が整った。また、工房の新設により、拡売する為に必要な企業の体制が整った。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 糖尿病食品市場に向けて、血糖値上昇が少ない「天然甘味料」を使用したケーキ・お菓子類の開発、及び販売を行う。
補助事業で使った経費の種類 店舗等借入費、設備費、現状回復費
補助事業期間に実施した取組 1. 仕入れ・生産・商品化
- 血糖値上昇が抑えられる"希少糖"という天然甘味料を取り寄せ、試作を開始した。
- 事業承継と共に引き継いだレシピをもとに、仕入れた新材料を加工し、新商品の開発を開始した。
2. 工房機能の集約
- 新工房へ商品開発並びに製造機能を集約するべく、旧工房の退去(原状回復を含む)を完了した。
3. 販売
- 新商品開発の為のヒアリングや、販売をする際に顧客とコミュニケーションが取れる店舗へと店舗デザインを一新し、店舗(神奈川県鎌倉市材木座に構える実店舗)の改修を完了した。
補助事業期間での取組の効果 - 血糖値上昇が抑えられる"希少糖"という天然甘味料を使用した新商品の試作が完了し、販売へ向けた取組を進めている。
- 旧工房を退去したことにより、コストを削減し、堅強な財務体質に近づける事が出来た。
- 改装を終えた店舗にて、セミナー形式の集まりを試験的に開催し、会場としての使用がしやすい場所であることを確認した。
補助事業期間で感じた取組の課題 - 血糖値上昇が抑えられる"希少糖"という天然甘味料を使用した商品がこれまで販売されたことが無い為、販路拡大に向けてどの様なポジションを取るべきか慎重な議論が必要である。
今後の展望や、検討している取組内容 希少糖を使った新商品の販路開拓を開始しており、日本国内にとどまらない新たな販売先の検討が進んでいる。
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 食品卸売業 山梨県 20名 自社事業の概要 社員の労働環境の改善を図るマテハン機器の新規導入
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 醤油製造業・食品卸売業 山梨県 血縁、婚姻関係なし 事業承継の経緯 2022年の9月頃、オーナーの高齢化に伴い事業譲渡の意向がある旨の打診があった。この事業は当社と同様な食品の卸売りだが、病院や介護施設など当社が参入できない分野であったことから事業継承を決めた。税理士等の指導の下、自社で手続を進め譲渡契約までこぎ着けた。
事業承継をして良かった点、今後の期待 承継者である武田食品㈱は販売先として病院や介護施設といった業態には参入できなかったが、新会社であるシキシマ醬油㈱を通じて新分野への展開を進めていくことができる。武田食品㈱が持つ商品企画力や多様な取扱商品のスケールメリット生かしてさらなる成長を目指す。合わせて武田食品㈱が持つ人事制度や商品管理・受発注システムのノウハウを生かし、新たな設備導入もすることで生産性の向上を図っていきたい。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 承継者の親会社である武田食品㈱としては病院や介護施設といった新分野の市場を広げ、新たなマテハン機器の導入や受注データ運用の改善等により、生産性を向上させるとともにグループ企業としての成長を図る。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 - 販売管理の基幹システムに連携するハンディターミナル(HT)を使った入庫出庫検品の物流システムを導入した。HTは4台を導入した。
- HTを使用するため、商品マスタにJAN、ITFコードを完備する必要があり、取引先メーカーやグループ会社の武田食品からデータを集め、商品マスタへ取り込んだ。
- 商品が入荷した時の検品作業をHTで使うことで、検品したデータをそのまま仕入計上に繋げるシステムを構築した。
- 商品を出庫したときの検品作業をHTを使い、出庫ミスの発見に繋げる。
- 倉庫内のラック(商品を保管しておく棚)が大きく、高さもあったものなので、商品の出庫作業がフォークリフトを使った作業が主体となり、作業効率が悪く時間を要していた。これを背の低い多段型のラックに変更し、中軽量商品はそちらのラックへ集約する倉庫レイアウトへ変更した。
- グループ会社の武田食品の倉庫内でHT作業の研修を行った。
補助事業期間での取組の効果 - 今回のHTシステムの導入で、HTにて現場で検品した入荷情報がそのまま仕入入力となること。また、入力された注文データがそのままHTによる出荷時の検品作業に使えること。この2点でこれまで在庫が狂う原因となっていたことが大きく解決する。これにより、今までは注文を入力する際に、現場で在庫を確認しなければ正確な伝票入力が出来なかったということがなくなり、伝票の入力からその後の出荷指示書の作成までが大幅にスピードアップした。
- 新しいラックの導入でフォークリフトを使わずに出庫作業が出来ることとなり、出庫作業の効率が上がり、作業時間の短縮が図れた。それにより配送車の出発時間も早くなったことで、帰社時間も早くなり全体の業務時間の短縮に繋がる。残業時間も削減できる。また、営業活動に割く時間がより多くとれることにもなり、今後の業績の向上にも期待が持てる。
補助事業期間で感じた取組の課題 - 新しいラック内の商品の保管量と仕入の時の入荷量のバランスが悪い商品がまだ多く、ラックに入りきらない場合が見受けられる。今後入荷ロットの見直しを行っていかなければならない。
- 新しいラックは低いため、上の空間が空いてしまっており、ここを有効活用したい。
- 倉庫内でフォークリフトでの出庫作業と台車での出庫作業が混在するため、安全性の確保のための庫内作業ルールを構築していく必要がある。
- ベテラン社員と経験の浅い社員との作業効率の差をHTを活用することで平準化を図る。
今後の展望や、検討している取組内容 低所作業を増やしたりシステムによるロケーション管理・在庫管理を行うことによって、「だれでも出来る作業」の幅が広がった。経験を問わずHT一つですぐに動ける仕事が増えたことで、短期や短時間のアルバイトも受け入れられる体制が整ったので、これを活用して全体のコスト削減や労働力不足の問題に対応していく。また、より高度な管理業務に主要メンバーを割り当てて倉庫運営の効率化もすすめていきたい。ロケーションの細分化、適正在庫の検討や鮮度管理の精度向上、出荷頻度・荷姿に応じた商品のゾーニングやピッキング効率の検証、危険個所の確認等々まだ課題はたくさん残っているのでこれらを順次解決していきたい。
2. 経営革新 × 経営者交代型
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 製造業 岡山県 10名 自社事業の概要 買取・販売・在庫の管理業務を見える化することによる生産性向上
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 金属製品製造業 岡山県 親子(母親/長男) 事業承継の経緯 業歴が10年経過し、創業メンバーの社員もベテランの管理職になるまで成長しました。事業承継を始める時期になったと判断しました。創業当初は、電話による注文が中心でしたが、現在はインターネットによる注文が増えてきており、時代の変化を感じています。インターネットやパソコンを使用したシステム等のIT分野は、承継者が中心となって対応しています。現在は、顧問税理士との業績報告会議や役員会にも出席し、財務の把握や経営判断について、徐々に権限委譲を進めています。被承継者の年齢も60才が近くなっていることも含めて、5年間(承継者が35才になる時期)の間に事業承継を行うことにしました。本事業は、規模が拡大している状況の中で、承継者が得意とするIT分野の強化を行います。
事業承継をして良かった点、今後の期待 - 良かった点
事業承継を進める中で、承継者自身が会社の経営に深く関与できるようになり、これまでの経験を活かして新しい施策を打ち出すことができました。特に、ITシステムの導入を通じて、業務の効率化やデータ管理の一元化を実現し、生産性の向上につながったことは、大きな成果だと感じています。また、顧問税理士や役員との連携を強化することで、経営判断のスピードと正確性も向上しました。 - 今後の期待
これからも、事業承継を通じて得た知識や経験を活かし、会社をさらに成長させていきたいと考えています。特に、IT技術を活用した業務プロセスの改善や、新しいビジネスチャンスの開拓に力を入れ、会社全体がより柔軟に対応できる体制を築いていきたいと思います。これにより、会社が持続的に発展し、社員一人ひとりが安心して働ける環境を提供できるよう努めてまいります。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 規模が拡大している状況の中で、在庫管理や各工程を見える化し、全社員が利用できるITシステムを構築します。それにより、販路拡大、機会ロスの抑制、作業時間の削減による生産性向上を目指します。
補助事業で使った経費の種類 外注費、設備費
補助事業期間に実施した取組 業務の属人化による業務の停滞を防ぎ、事業拡大をするための買取・販売・在庫管理システムを導入しました。
補助事業期間での取組の効果 これまでの受注等に関するデータは、スプレッドシートを活用していました。それぞれの社員が別々のデータを作成しており、複雑化していたため、本事業で導入したシステムにより統合化できました。これにより、業務時間を大幅に削減することができます。
補助事業期間で感じた取組の課題 システム開発の際の仕様を決めるまでに時間がかかりました。システム開発会社とのヒアリングに従業員も参加させ、現場の意見を取り入れました。また、導入にあたっては、操作を覚えるまでに時間が掛かりました。当社で、独自のシステムを導入したのが初めてなので、早期に活用できるようになることが課題です。
今後の展望や、検討している取組内容 今後の経営革新に向けて、当社は以下の取り組みを検討しています。まず、さらなるITシステムの高度化を図り、業務効率を一層向上させることを目指します。具体的には、現在導入している在庫管理システムに加え、AIや自動化技術を活用した新たなプロセスの最適化を検討しています。
また、従業員のスキルアップを目的とした教育プログラムの拡充にも力を入れ、ITツールの効果的な活用法を全社的に共有し、業務の属人化をさらに排除することを目指します。これにより、組織全体の柔軟性を高め、多様な業務に迅速に対応できる体制を構築します。
加えて、持続可能な経営を実現するための環境負荷低減策の導入も検討しています。省エネルギー設備の導入や、リサイクル可能な資材の活用を進めることで、企業の社会的責任を果たしながら、コスト削減にも繋げていく方針です。
これらの取り組みを通じて、当社は今後も安定した成長を続け、地域社会や取引先に貢献していく所存です。 - 良かった点
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 製造業 愛知県 10名 自社事業の概要 資源型プラスチック対応金型の保守メンテナンス事業の確立
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 自動車内装プラスチック部品用金型の設計製造 愛知県 被承継者の実子(娘)の配偶者 事業承継の経緯 ■事業を承継した理由:近年は自動車産業の変換期となり、新しく求められる技術に対応する企業であり続けるため。
■時期:2022年6月から承継者代表を変更した。
■手法等:創業者より承継者へ事業を引き継いだ。
■事業承継の経緯:事業承継スケジュールを組み、創業者より承継者への承継スケジュール計画をたてて段階的な承継を実施した。承継者は2012年5月より2019年3月までは社員として従事していた。その後役員となり、今回、代表交代となった。事業承継をして良かった点、今後の期待 特になし
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 生分解性樹脂対応金型の開発により、金型製品のメンテナンス事業を確立する。その結果、製品の耐久性が向上し環境負荷低減となる。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 生分解性樹脂対応金型の開発により、金型製品のメンテナンス事業を確立するため金型洗浄機を導入した。製品精度が向上し、耐久性が向上したため環境負荷低減となった。
補助事業期間での取組の効果 金型洗浄機を導入することにより、属人化していた洗浄作業が作業者の習熟度に左右されず、標準化された金型メンテナンスが可能になった。
ロールスクリーンにより、金型製造における温度管理が容易になり、高温によっておこる金属の膨張を軽減させることが可能になった。補助事業期間で感じた取組の課題 生分解性樹脂(バイオプラスチック)に対応した金型の製造は近隣地域では初めての取り組みとなり、これに対応することは環境保全の立場からも他の事業者との差別化が図られる。金型の試作、成形までの一貫製造体制と、保守メンテナンス事業の確立が当社の優位性確保となるため、生分解性樹脂対応金型の販路拡大と、メンテナンス事業のPRに尽力する。
今後の展望や、検討している取組内容 現状、すでに様々な樹脂材料による樹脂製品が存在しており、それらの樹脂材料の特徴を考慮した金型製作が求められる。
また、同時にどのような樹脂材料の金型にも高品質、長寿命化を求められていることは従来から変わりなく今後も続く。
その長寿命化の方法の一つに、高精度で正しい保守、メンテナンスが必要になる。
今回の金型洗浄機を活用し、今後開発される樹脂材料にも対応できる保守、メンテナンス方法を確立していく。 -
自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 菓子製造業 石川県 25名 自社事業の概要 和菓子の最中種(もなかの皮)製造技術を応用した洋菓子向けモナカの共同開発
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 菓子製造業 石川県 親子 事業承継の経緯 被継承者となる前社長は、60歳を過ぎた2018年頃から、息子である専務に、社長としての役割(経営、営業、経理、取引先、組合との付き合い)を引継、2023年4月1日に同一法人内で、代表権を新社長に引き継ぐ形で、事業継承を行った。理由としては、高齢化に伴い、時代のスピードが早くついていけなくなってきており、事業継続するうえで若い経営者に交代する最適なタイミングであると判断したため。
事業承継をして良かった点、今後の期待 特になし
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 和菓子の最中種(もなかの皮)の製造技術を応用して、仙台で有名なパティシエ が手掛ける洋菓子向けのモナカを共同で開発する。これまでと違う品質が求められるため、新たな焼成機が必要となる。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 今回の経営革新事業は、和菓子業界の縮小とコロナ禍からの復活をかけて、事業継承を機に、新分野となる洋菓子業界への進出を図る。現在、当社の最中種(もなかの皮)の製造技術を活かして、仙台で有名なパティシエ と、新たに洋菓子(モナカの改良版)の商品開発を行った。これまでの和菓子とは異なり、洋菓子の求められる品質(厚み、色、風味、柔らかい食感)が高く、当社のノウハウを駆使し、洋風最中種(もなかの皮)が完成した。
補助事業期間での取組の効果 1.既に顧客と協同で、商品開発(モナカの改良)を進め、これを製造するための量産体制を整備した。
2.当社の強みである手作業(生地となる餅を伸ばす工程)と、カスタマイズされた専用焼成機を組み合わせたラインが構築できた。
3.和菓子業界が縮小する中、新分野の進出により、新たな経営の柱ができ、経営の安定化に資する。補助事業期間で感じた取組の課題 既存の設備では、品質のバラツキがでるため量産は不可能であり、詳細な温度管理ができる新たな焼成機が必要となった。特に通常よりも厚みが増し、色むらが発生しやすくなり、これまでの職人の感による温度管理では不十分であることが課題であり、これを解決するために、焼成機のメーカーに協力を依頼し、洋菓子仕様にカスタマイズした専用機を導入した。
今後の展望や、検討している取組内容 当社は手作業が非常に多い為、現在の人出不足である現状に苦労している。今後より一層人手不足は進んでいく為、当社では製造工程の人が行う作業を出来る限り機械化、IT化へ進めていきたいと考えている。それにより従業員の負担を軽減し、安心して長く働き続けられる環境づくりに繋げていく。また、業界が後継者不足で廃業していく中、生産効率の向上を図り、新規のお客様に安定して供給出来る体制を整える。
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 製造業 滋賀県 20名 自社事業の概要 新型低酸素精密部品の防塵梱包に伴う防塵クリーン工場化事業
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 製造業と建設業 滋賀県 父親と息子 事業承継の経緯 事業承継者は現社長の息子で、工場長の肩書で製造部門の管理と営業を一手に任されています。主な業種として製造業と建設業の2部門が有り、すべてを掌握することは出来ていませんが、2025年専務取締役となり経営にタッチし、2026年には経営を任され2027年の社長交代による事業承継を完了いたします。事業承継する理由は、農機具製造メーカーとの人脈があり営業や発想に優れているため早期に事業承継をするべきと考えました。
事業承継をして良かった点、今後の期待 製造部門では、承継者が2025年に専務取締役になることが決定したことで農機具製造メーカーの役員や従業員からより信頼を得て、人脈が太くなり営業スピードも向上した。経営分野は昨年より少しずつ参加するようになり、今後は製造部門を完全に掌握できると考えます。今後の製造部門の運営と営業力に期待をしています。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 通常の工場での作業では精密部品の調達後の保管・梱包の工程で微細な粉塵が付着しクレームの原因となります。そこで、当社は第4工場を防塵に特化した、新たな生産が出来るクリーン工場として経営革新に取組みます。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 実施内容は見積依頼書に記載の以下の内容で、第4工場をクリーン工場とするため屋内外の防塵改修工事を行いました。
【第4工場建屋内防塵工事】 ①工場床全面防塵改修工事 ②工場内壁防塵改修工事 ③工場内トイレ防塵改修工事 ④トイレ横給湯室入口改修工事
【第4工場建屋外防塵工事】 ①屋外防塵処理設備(散水装置設備)工事 ②駐車場アスファルト増設工事 ③用水路廻り改修工事補助事業期間での取組の効果 第4工場を防塵化工場(クリーン工場)としたことにより、梱包作業時の防塵のための吹き飛ばし作業工程が削除できたことや納品された製品の保管についても防塵手間が削除できるなど大幅な作業工程の削除と作業効率の改善が図れました。
補助事業期間で感じた取組の課題 工場の壁改修を行ったが、木材の納期や大工工事の施工が大きく遅れ補助事業期間ぎりぎりとなってしまいました。
今後の展望や、検討している取組内容 弊社は鋳造部品のバリ取りを行っている会社で、本社工場が粉塵の出るバリ取りを担っています。第2、第3工場は粉塵を嫌う加工を行い、その検査と仕組(エンジンの組立て前に細かな部品を仕込んで組付ける作業工程)を第3工場で行っています。本社工場へは各鋳造メーカーから鋳造部品が納品されバリ取りを経て数多くは他社へ納品します。このため、今後バリ取り→加工→検査→仕組→納品の一貫生産体制を内製化し売上増を目指します。また、クリーン工場の第4工場を含め、それぞれの工場の特色を生かして、受注先からの新規製造ラインの移管や受注への取組を行ってまいります。
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 製造業 石川県 20名 自社事業の概要 航空機技術を応用したこれまでにない粉砕機構を搭載し、世界最高水準の性能を持つハイテクコーヒーミルの製造と販売
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 金属加工製造業 石川県 第三者 事業承継の経緯 (理由)(株)IHIの航空宇宙事業に30年間携り、日本製造業を支える中小企業の重要性を実感した。国内製造業の大きな課題である後継者問題に貢献できればと故郷である石川県での製造業の事業承継を志した。
(時期)2020年7月
(手法)株式譲渡
(経緯)事業引継ぎ支援センターの後継者人材バンクに登録し、前経営者の逝去により後継者不在となった当社の紹介を受けた。様々な公的制度、支援を頂き、前述の通り財務危機にもあり、トップ面談から7カ月というスピード承継であった。事業承継をして良かった点、今後の期待 大企業製造を経験した当方にとってはサプライチェーン全体の現実を知ることができたこと、経営改革のメソッドを学べたことは有意義だった。そしてどんなに小さな会社でも長年の蓄積による光る技術があることとその可能性を感じることもできた。埋もれている技術を現在の価値提供に繋げていくことや新たな技術も活用して磨いていくことで、新たな価値に繋がっていく可能性を感じている。
人材確保など大きな課題に直面しており、事業維持と成長に向けた町工場連携の可能性に挑戦できればと思う。経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 当社がBtoB請負において長年蓄積してきた高精度、多品種の金属部品を中量生産する技術と生産体制と活用し、航空宇宙技術を取り入れた商品『ハイテクコーヒーミル』の製造と販売でBtoC事業に展開する。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 - 自社商品の量産化に向けて、複雑で高精度の加工ができる5軸マシニングセンターを導入して生産体制の整備を行った。
- 樹脂デモ機から金属デモ機への設計変更を実施し、デモ機を完成させた。
- 開発した粉砕機構の国内特許を取得し、海外への出願も実施した。
- 開発中の自社商品の業界での評価や反応を確認するために、9月27日~29日に開催された展示会に出展し、コーヒーミルに対するニーズなどと合わせて情報収集ができた。YouTuberの取材なども受け、認知度を上げるともに高評価を頂くとともに認知度を高めることができた。
- 石川テレビの取材動画が6月にYouTubeに投稿され、視聴回数9万回を超える関心度の高さ、そして多くのコメントからニーズを発掘できた。
- 今後の投資も考慮して、日経スタ★アトピッチ中部ブロック大会に参加した。
補助事業期間での取組の効果 - マシニングセンターを導入したことで、ある程度の生産体制を確保できた。
- SNSなどで当社コーヒーミルに対する関心度の高さやニーズなどを確認でき、商品化への課題が明確になった。
- 投資家に対するプレゼンで投資家目線での反応等を確認できた。
補助事業期間で感じた取組の課題 - 商品に近い金属デモ機を完成させて、高い評価を得られているが、味わいの設計という課題もあることがわかった。
- SNSにおける多くのコメントから、いいものであるものの価格的には限界があることがわかり、コストダウンの課題もある。
今後の展望や、検討している取組内容 - デモ機を5台程度製作して、コーヒー愛好家や専門家にお試し頂き、豆や淹れ方などのレシピを開発する。
- ハイテクコーヒーミルを商品として完成度を高めるとともにコストダウン設計を進め、数量と販売価格を設定する。
- 量産体制を構築し、販売体制も整備する。現状の生産キャパでは大量生産が不可能であることから、当面は工場での対面販売を通して、製造工場やコーヒーミル開発までのストーリーを知って頂き小規模製造の取組を理解を広めたいと思っている。
- 小規模製造の取組をより広く理解いただくために、将来的には工場を兼ねたカフェ・ショールームを作りたいと思っている。
- ハイテクコーヒーミルの粉砕機能については、コーヒー以外にも採用したいとの相談を頂いている。
- 現在、ペッパーミルの開発を木工作家との共同開発で進めている。また市販されているミルでは良質な粉が得られないと課題になっている山椒の粉砕にも対応することがわかっており、スパイスにおける利用範囲を広げていきたい。
- また米、蕎麦などの穀物の製粉にも応用し、品質・生産性が高くコンパクトな粉砕機の開発や、食品製造の過程で発生する残渣の粉砕と再利用でフードロス等の社会的課題解決にも繋がる取り組みとしてく。
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 製造業 埼玉県 28名 自社事業の概要 急速冷凍機導入に伴う、冷凍パン生地キットのEC販売事業の新設
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 製造業 埼玉県 親子 事業承継の経緯 【事業を承継した理由】当社は100年続く店を目指して経営しているため、事業承継は必須である。次の経営者を育てるためにも、早いタイミングで経営交代することが望ましいと考えたため。
【事業承継した時期】2022年9月
【手法】親族内承継、経営者交代
【事業承継の経緯】もともと、前代表取締役(創業者)の長女(現代表取締役)を後継者に決めており、現代表取締役は修行として社外で10年以上パン職人としての経験を積んできた。職人としての実績も十分積んだことから、2022年9月に当社の代表取締役として就任させた。事業承継をして良かった点、今後の期待 長年地域から愛されている店舗をこれからも継続できることは大変良かった。今後は冷凍パン生地のECサイト販売が軌道に乗に、当社のブランドが全国区になることで100年続く企業に成長していきたい。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 ECサイトにて冷凍のパン生地キットを販売する。当社は職人の高い技術力で製造する高品質なパンの製造販売業だが、商圏を広げるため、冷凍のパン生地販売を開始する。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 - 冷凍パン生地のEC販売を開始するために、まずは家庭で焼くだけで美味しい冷凍パン生地の開発を行った。
- 店舗の改修工事を行った(急速冷凍機、冷凍庫設置スペース用)。
- 改修工事と同時並行で急速冷凍機、冷凍庫を導入した。
補助事業期間での取組の効果 - 冷凍でも美味しいパン生地の開発においてはパン職人それぞれがアイデアを出し合いながら創意工夫を行った。新たな製品開発に取り組むことで従業員のモチベーションが向上し、職場にさらなる活気が生まれた。
補助事業期間で感じた取組の課題 - EC販売用の冷凍パン生地は完成するも、EC販売サイトの準備がまだ整っていないことと、当社のブランド力が及ばない地域外への販路を開拓することは課題と考えられる。
今後の展望や、検討している取組内容 今後の展望としては、EC販売部門を確立させ、販路の拡張とブランド力の向上を目指しながら、質の高い商品・空間を提供し、地域に密着した老舗にしていきたい。
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 製造業 北海道 26名 自社事業の概要 新事業展開に向けた商品開発体制構築と新市場創設への取組み
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 製造業 北海道 親族外
事業承継を前提として2018年11月に外部より取締役就任事業承継の経緯 - 前代表者(創業者、現会長)は、親族内・会社内に後継候補者が見当たらず悩んでいた。
- 恵庭商工会議所経由で事業承継・引継ぎ支援センターに相談し、内閣府・プロフェッショナル人材事業の拠点である北海道プロフェッショナル人材センターの斡旋で、2018年11月に現代表を入社させた。
- 現代表は、19年間勤務したメガバンクを退職後、複数社の経営企画部門を経験、直前は外資系保険会社の部長職(コンプライアンス担当)。企業経営の職を求め、2018年11月、当社の専務取締役に就任。
- 入社後、今後の方向性を示した計画を策定。同2019年8月代表権取得、2020年12月単独代表となり事業承継は完了。2022年12月までに当社株式の過半数も所有。また、2021年に中小企業診断士、2022年に技術士補(経営工学)の資格を取得。
事業承継をして良かった点、今後の期待 新規取引先開拓・新商品開発の仕組みは徐々に構築できつつあり、前者は既に実績化して業績に貢献している。後者についても、複数の新商品の市場投下を実現し、また、新分野で外部との共同開発など近い将来の事業化が展望できる状況となってきた。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 新事業となる継続的・効率的な新商品開発・販売体制の構築と既存事業における新市場の創設・開拓を目指したビジネスモデルの転換に取り組んでいる。
補助事業で使った経費の種類 設備費、外注費
補助事業期間に実施した取組 Ⓐ新事業の構築(エンドユーザー向け新商品開発・販売)
- 車中泊用家具「バンファニチャー」の展示説明会を道内外実施、メーカー系列のディーラー2社(ホンダ、三菱)と商品の共同開発の取組につながった。また、対象外車種のオーナーからカスタマイズの注文も入った。
- 導入したUVプリンターの操作研修を社員全員に実施。道内でインテリア・雑貨販売の大型店舗を展開する長谷川産業との提携もでき、社員の商品開発への取組意欲が高まっている。
Ⓑ既存事業のビジネスモデル転換(共同開発/商圏拡大)
- 札幌圏外の工務店に当社の新ビジネスモデルを案内するDMを2回送付。各10件以上の反応があり、うち数社は取引につながった。
補助事業期間での取組の効果 Ⓐ新事業の構築(エンドユーザー向け新商品開発・販売)
- 「バンファニチャー」のカスタマイズにあたっては、対象車の採寸に「3Dスキャナー」を活用。また、「PRプログラム」によりYahoo!ニュースで配信された。「UVプリンター」導入により、社員の商品開発の幅も広がった。
Ⓑ既存事業のビジネスモデル転換(共同開発/商圏拡大)
- 12月末時点で今期売上見込では1割以上が新規開拓先となる見込み。「PRプログラム」で業界紙(リフォーム産業新聞)から当社の本業(建具)における取組について取材を受ける等PR効果が生まれている。
補助事業期間で感じた取組の課題 Ⓐ新事業の構築(エンドユーザー向け新商品開発・販売)
- 「バンファニチャー」は「当社商品/オーナー向けカスタマイズ/ディーラーと共同開発」と大きく3つの方向性があり経営資源の効率的な配分が課題。社員の商品開発は、「業務委託制度」を活性化し続ける仕組み作りとその運用が課題。
Ⓑ既存事業のビジネスモデル転換(共同開発/商圏拡大)
- 商圏拡大には顧客(工務店)と製品・工程を共同開発する体制が必要となる。新規取引先とそのような体制をいかに構築するかが課題となる。
今後の展望や、検討している取組内容 - 既存事業における商圏拡大では、工務店や同業者との連携を積極的に進め、エンドユーザーが求める造作建具・家具を継続的に製造できる体制や、中長期的にはリフォーム分野にも参入できるような仕組みづくりに注力する。
- 新商品開発においては、担当委員会を設置し、車中泊用家具「バンファニチャー」の開発や、社員による社内商品開発コンペの実施など精力的に取り組んでいる。これらをさらに発展させ、オーダーメイド対応可能な製品の製造など当社の強みである多品種少量生産を活かした事業を見据える。
- さらに商品開発業務委託制度により、社員による商品開発を会社がサポートする体制を構築している。本事業で導入した「UVプリンター」や「3Dスキャナ」のほか、「レーザー加工機」「3Dプリンター」といった比較的使いやすい生産機器も保有しており、それらを活用した商品開発による事業拡大も目指している。
- PRのノウハウ蓄積により、新商品やサービスの告知活動が行う機会が増加。メディアへのアプローチやSNSでの発信についてもさらに効果的に実施していく。
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 他に分類されないその他の卸売業 三重県 19名 自社事業の概要 断熱保水マットを活用した省エネシステムの実証および製品化事業
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 卸売業および製造業 三重県 承継者(新代表者)は被承継者(前代表者)の子にあたる(父/⻑男) 事業承継の経緯 1924年(大正13年)の創業(南出好一商店)以来、創業家として事業承継を続けており、現代表は4代目として2019年8月に事業承継。
2009年東京大学大学院 工学系研究課 マテリアル工学専攻 卒業後、米国系戦略コンサルティングファーム Booz Allen Hamilton、日系戦略コンサルティングファーム Dream Incubator、デザイン事務所、ベンチャー起業(のち、M&Aで売却)を経て、2013年に南出株式会社に入社。南出の事業を把握し舵取りをおこなうべく、取締役社長室長、専務取締役と順を追って経営を学び、2019年に代表取締役社長に就任。事業承継をして良かった点、今後の期待 対外的に、会社が継続する意思を明確に示すことができた。
新規事業開発が活発化した。経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 園芸用として利用されている保水材を活用することで、エアコン室外機を冷却して省エネを実現する断熱保水マットを開発。
民生業務部門を含めた家庭用エアコンすべてを対象とする減炭素化ビジネスを展開する。補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 - 園芸分野での既存の取引先を通じて、商品開発に必要な資材の選定を進めた。その際、主要顧客候補であるJR西日本とは定期的に会議を開催し、商品に求められる要件と、その達成方法を協議し決定した。
- JR西日本と協力しての実証実験を、兵庫県須磨市、京都府京都市で実施した。その結果、夏の消費電力量が30~60%減少程度の結果を得た。
- 生産に向けて、原材料の海外からの一括大量調達が必須であったため、原材料の輸入・保管/補助的な製造加工/完成品の在庫、の出来る倉庫を用意した。
補助事業期間での取組の効果 - 原材料の輸入・保管/補助的な製造加工/完成品の在庫、の出来る倉庫を用意した事で、2024年夏の大量出荷に耐えられるだけの空間の確保をすることができ、積極的な営業展開や、先を見据えた原材料の輸入を行う事が出来た。
補助事業期間で感じた取組の課題 - 新商品の製造に関して、原材料を輸入する必要があり、円安や海運費の向上に伴う仕入れ価格高騰が生じた場合、利益の圧迫リスクが生じる。
安価なタイミングでの大量輸入や、定期的な輸入に基づく交渉力の向上が必須であると認識している。
今後の展望や、検討している取組内容 - 2024年夏は、本商品の効果が大手ニュースサイトや新聞で取り上げられたこともあり、引き合いが増加した。本事業の倉庫を活用することでそのニーズ増に対応する事が出来た。2025年夏に向け、更なる拡販、生産体制の構築、販売体制の構築を進めていきたい。
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 建設業 岩手県 38名 自社事業の概要 高度なコンクリート工事に特化した建設技能者教育訓練所の開設
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 建設業 岩手県 叔父 事業承継の経緯 当社は、1955年に私の祖父が創業した会社です。2003年、家業に従事した当時は、経営のことはあまりわかりませんでしたが、市場の急速な縮小と労働生産性の悪さなど建設業の課題ということも目の当たりにし、何とか改善したいと考えてきました。社長は、創業者の祖父、母(2代目)、叔父(3代目・前代表取締役)が担い、会社経営をつないできました。この間、当社独自の専門的な分野を開拓したいと考え、前職の岩手大学助手(工学博士)という経験や人脈を生かし、コンクリート補修技術に活路を見出し約15年間普及に取り組んできました。国内の経営基盤がかたまり、さらに海外へ販路を開拓することを決意し、2020年に事業承継を行いました。
事業承継をして良かった点、今後の期待 当社は、海外でコンクリート補修技術のコンサルティング業務を進めております。コロナ禍が終息した2023年から本格的に商談活動を再開しました。事業承継をして代表取締役になったことで、意思決定を即決できる相手であることを相手方に認知されるスピードが高まり、商談スピードも早まったように感じています。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 インフラの長寿命化には高度な知識と技術を保有する建設技術者教育が必要ですが、実地教育を行う機関はありません。当社がこれまで培ってきたコンクリート補修技術等を同業者に対し、教育訓練事業を行います。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 - 当社が培ってきた高度な建設技術を座学研修と実地研修を組み合わせた独自カリキュラムにより教育訓練ができる国内唯一の教育訓練施設を開校します。
- 本補助事業では、座学研修と建設現場に行く前の実地研修を行う研修棟を整備し、2024年1月に完成しました。
- 教育訓練事業としては、同業の建設会社から依頼を受けて35社300人の研修を受け入れ、コンクリート補修技術の訓練を行いました。今年度は施設建設前であったことから、現場実習が中心でした。
- またブラジルでの商談会では、日本の建設技術を学びたいという大学生からのオファーもあり、受け入れについて検討中です。
補助事業期間での取組の効果 - これまでは、当社が先進事例としてコンクリート補修技術について紹介し、原料の販売や代理店契約を行ってきました。しかし、当社の幅広い施工技術や独自の工程については、数時間で知識習得をすることは難しく、社員研修の受け入れを強く要望されていました。実際に研修に参加した方は、理論に基づく座学と実地研修で習得できる技術の幅も広がり好評です。今後はさらに受け入れ人数を増やしていきます。
補助事業期間で感じた取組の課題 - 研修事業については、既存設備で取り組めるところからスタートしました。
- 補助対象となる研修棟の建設にあたっては、資材価格の高騰や、建設許可申請~建設期間が短く、事業実施期間中に事業が終わるか不安でしたが、完成することができました。今後は、この研修棟を使い研修事業を強化していきます。
今後の展望や、検討している取組内容 令和5年9月には、岩手県知事の経営革新の承認を得て、「先端技術を活用したコンクリート補修技術の開発による国内外への販路開拓」をテーマに、新たな取り組みとして、
①販路開拓先の拡大(国内市場:国・地方公共団体・高速道路事業者・鉄道事業社に新たなひび割れ補修技術、蘚苔類によるコンクリート構造物緑化技術など新たな技術を提供、海外市場:インドネシア・ブラジル・メキシコへ販路を拡大)や、
②新商品・新サービス(鉄道軌道スラブの補修技術、補修施工ドローン、地球温暖化対策のための GX事業蘚苔類を活用したコンクリートの緑化技術)の開発に取り組んでいます。その他、VR技術を活用した補修工法の教育システムを運用し、本事業により整備した施設を活用しながら、事業の継続的な発展を実現したいと考えております。
3. 経営革新 × M&A型
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自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 スポーツ施設提供業 茨城県 25名 自社事業の概要 本事業において、老朽化及び陳腐化しているゴルフ練習場施設を全般改修し、ICカード方式の顧客管理およびプリペイド方式の会員カードでCRMの強化を行う。
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 スポーツ施設提供業 茨城県 別法人の経営者 事業承継の経緯 ヒルトップアカデミーは承継前の前経営者が高齢ということもあり、今後の経営継続の意思がなく経営権を不動産会社に販売する意向があった。承継を受けた㈱ウィルトラストでは事業再構築補助金卒業枠の採択を受けて、事業計画にのっとり、経営不振のゴルフ場のM&A先を模索して、同様の革新的施設への改修および事業継続を図ろうと模索している最中に当社とのマッチングがあり基本合意した。2022年10月31日に株式譲渡の形態でウィルトラスト社がヒルトップ社の株を買い取り、100%の子会社化をすることで成立した。
事業承継をして良かった点、今後の期待 ウィルトラスト社の拡大路線と親和性の高い事業を有するヒルトップ社の事業を連結できることにより、グループシナジーが発生した。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 本事業において、老朽化及び陳腐化しているゴルフ練習場施設を全般改修し、ICカード方式の顧客管理およびプリペイド方式の会員カードでCRMの強化を行う。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 本事業において、老朽化及び陳腐化しているゴルフ練習場施設を全般改修し、QRリーダー方式の顧客管理および会員カードでCRMの強化と別途自費投資する練習場のエンターテインメント設備への顧客情報の反映をすることで、新規顧客の呼び込みをする。
具体的にはこれまで老朽化・陳腐化していた練習場設備を改修することで来場者の顧客満足度を上げて、周辺事業者以上の施設にリノベーションする。
併せて、別途自費投資で「トップトレーサー・レンジ」という練習場施設へのシミュレーションゴルフエンターテインメント設備を導入し、顧客が打った球の飛距離や角度、回転数の表示やゲームの様にゴルフ場をラウンドしているかのようなコース設定が発生して、「ただ打って練習する」ビジネスからの脱却をする。その際に、QR方式の会員証を導入することで、顧客管理やCRMのデジタル化や効率化につなげるだけでなく、これら機器と連動することで顧客のこれまでの来場履歴に合わせたゲーム設定や従業員の顧客サービスの向上と営業時間の延長ができる。
また、先行している茨城県内のウィルトラスト社の施設と同じように、トレンド感の高いゴルフウェアショップを併設することで、長時間、多目的で来場してもらえる仕組みを構築する。
【仕入れ・施工会社】ゴルフアパレル卸:5社、施工:3社、トップトレーサー・レンジの導入
【顧客】(新規顧客)いわき市の県外観光客、(既存顧客)地域のリピーターを取り込み
【価格】これまでの打ちっぱなしモデルから、客単価を1回1500~2000円に高めるアップセル施策
【プロモーション】自社SNSの発信、ゴルフ誌やいわき市の観光情報による積極的な新しい顧客の取り込みにより、収益率を向上させる施策を取り、事業構造の改革を行う。補助事業期間での取組の効果 導入によって、顧客のリピート率が大幅に改善し、20%から45%に向上。また、客単価も伸びたことから収益が5%ほど改善できた。フロント業務の効率化も図れたため、労働生産性の5%改善も見られる。
補助事業期間で感じた取組の課題 既存従業員が高齢とあって、収益性の機械などの扱いが十分にできないなどの課題が発生した。
今後の展望や、検討している取組内容 売上見込み
2021年7月期(M&A直前期)より、2024年7月期見込み165% / 2027年7月期 目標 450%
M&A後、最小限の投資で売上を65%の伸長、さらに2024年8月 投資額約1億円で施設を大規模にリニューアルを行う。
この大規模投資によっての増収見込みは、2021年比 2025年7月期 300%、2026年7月期 400% を計画している。
2024年1月に事業承継補助金を活用して導入した顧客管理システムおよびCRM強化により、顧客は一定金額をチャージして利用する流れに変わったことで、再来店つながり、入場客数は順調に増加傾向である。
加えて、老朽化した施設のリニューアルと、全打席に導入するトップトレーサー・レンジによりで顧客満足度のさらなる向上を目指し、事業計画の通りに進めていく。
また、練習場利用料金の他に、新規ゴルファー創出を強化すべく、ゴルフレッスンスクール事業も積極的に展開予定。
顧客管理システムとの連携で、一人一人のニーズに合わせて提案できる体制を構築する。
新規ゴルファーを創出することで、ゴルフ場に送客し、ゴルフ場利用税を上げることで地方経済に貢献することを目指して事業展開を行っていく。 -
自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 飲食業 東京都 57名 自社事業の概要 タイ・ラオス料理店の改装とEC強化、キッチンカー事業開始でタイ・ラオス関連商品の販路拡大
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 タイ・ラオス料理 東京都 飲食業の経営者仲間 事業承継の経緯 当社と被承継者はラオスと日本をつなぐコミュニティ「Huglao」を運営している。被承継者が個人事業として運営していたラオス料理店「Mekong」は新型コロナウイルス感染症の影響により売上が回復せず事業の継続を悩んでいた。これまで飲食店を回復させてきた当社のブランド構築や集客に関するノウハウを活かし、Mekongの既存顧客との関係性の強化と新規顧客の獲得により事業を拡大させることができると判断したため、事業譲渡を行った。事業譲渡は2023年2月28日に完了している。
事業承継をして良かった点、今後の期待 既存の顧客(ファン)を取り込みながら、これまで対応ができていなかったSNSでの集客に力を入れることで、更なる売り上げの拡大が見込める。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 これまで個人事業で売上を拡大することができなかったタイ・ラオス料理店を承継し自社で焼肉店を経営改善した店舗運営・集客ノウハウを活かしながら、飲食店だけでなくEC強化を行う。
補助事業で使った経費の種類 店舗等借入費、設備費、外注費
補助事業期間に実施した取組 今回の補助事業では、街の食堂からスタイリッシュな店舗へ転換し店内小売を行った。内装工事を行うことにより、これまで街の食堂というイメージが強かった店内をカフェなどのスタイリッシュな店舗に変更することで、これまでの来店者の多くがタイ・ラオスに関心がある方だった部分を、ヘルシーな料理を求める健康意識の高い層全体へターゲット層を広げていく。また、店舗専用の駐車場を借りることでこれまで囲い込めていなかったファミリー層や大人数での来店についても受け入れ可能とする。来店人数を増加させることで店内でラオス関連グッズやタイ・ラオス料理に使用する調味料や食材、オリジナルレトルト食品等の販売を行う。また、SNS(Instagram)での発信を強化することで、被承継者の弱みを克服することができた。
補助事業期間での取組の効果 これまでの既存顧客層とは異なる層への魅力を高めた店作りをすることで、新規の顧客の獲得が可能となり、売上増加が見込める。また、Webマーケティングを生かしてSNS発信の頻度を上げることで、ファン化を図り、SNSの情報を基にした来店やSNS上からのEC販売に繋げることができる体制を構築できた。
補助事業期間で感じた取組の課題 ECサイトでの販売は、競合が増加しているため、顧客のロイヤリティの向上への取り組みが必須となる。今後も継続してSNS発信を行う必要があり、新規の取扱商品の発掘などが今後の課題となる。
昨今の原材料価格や輸送費の増加、人件費の上昇を販売価格に転嫁する取り組みが必要になる。他社でも取り扱いがある商品の販売では価格競争になる可能性も高いため、オリジナル商品の開発など他社製品との差別化に向けたアクションの立案・実行が必要となる。今後の展望や、検討している取組内容 当社は、地域に根ざした魅力的な飲食体験を提供することを目指し、タイ・ラオス料理の新規店舗展開を進めている。日本国内におけるタイ・ラオス料理の認知度と人気が高まっている中、本場の味と雰囲気を忠実に再現し、他社との差別化を図ることで、新たな顧客層の獲得と事業の拡大を目指している。
現地の食材や調味料を活用したメニュー開発や、独自のサービススタイルの導入を通じて、競争力のある店舗づくりを推進する。また、店舗スタッフには、タイ・ラオス料理の専門知識と調理技術を習得させ、サービスの質の向上を図る。
これらの取組は、単に新規店舗の開設に留まらず、当社のブランド力強化や持続可能な成長を支える基盤づくりにも繋がる。今後も、タイ・ラオス料理の魅力を広め、地域社会との共生を深めることを念頭に、積極的な経営革新に取り組んでいく。 -
自社の概要
業種 本社所在地 従業員数 製造業 新潟県 22名 自社事業の概要 大手饅頭の増産による県外への新たな販路拡大
事業承継について
被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係 製造販売業 新潟県 ビジネス上で知り合ったパートナー 事業承継の経緯 2020年3月 長岡銘菓「大手饅頭」の歴史が断絶することを憂い、また、同社の大手饅頭、並びに大手饅頭ラインに高い可能性を感じ、買収となった。
事業承継をして良かった点、今後の期待 コロナというこれまで経験のない状況で、サービス業としての本質を学ばせられた。人材育成にも繋がったと思う。
経営革新等に係る取組について
経営革新等に係る取組の概要 当社の看板商品である「大手饅頭」の冷凍食品を開発し、県外の人が自宅でも店頭販売同様の味を味わってもらえる商品の開発と、県外への販路を開拓する。
補助事業で使った経費の種類 設備費
補助事業期間に実施した取組 - 生産能力の不足していた大手饅頭の能力は主にボイラーに起因していたため、燃焼効率に優れた高性能のボイラーを導入した。
- 販路拡大のため、営業のプロパーメンバーではなく、新たに業務用販路に詳しいメンバーを外部より採用し、販路開拓に参画した。
- 販路拡大を見越し、コロナ流行中の外部イベント(大阪、埼玉、東京)にも出店し、ニーズの見極め調査を実施した。
- それらの経験を活かし、県内外の主に菓子問屋や宿泊施設、イベント実施施設などへの商談を実施している。
補助事業期間での取組の効果 - 高効率ボイラー導入により、これまで役不足だった大手饅頭ラインがフルで動かせるよう改善された。
- ラインバランスが最適化されたことでコストも改善され、これまで難しかった業務用での適正単価に抑えることができた。
補助事業期間で感じた取組の課題 - 冷凍での大手饅頭を販売するため、今後さらに増強するには急速冷凍機や冷凍庫の拡張が必要になる。
- コストは一旦下がったものの、円安による原材料費用の高止まりが懸念される課題である。
今後の展望や、検討している取組内容 これまで販路ではなかった隣県の高速道路のサービスエリアでは、蒸気による再加温式容器に入れた新製品がその美味しさを認められ、冷凍としての取扱いやすさなども含めてご採用いただいた。売上も好評で、このような事例を横展開することで、販路を拡大していきたいと考えている。また、大手饅頭を県内の野球チームの補食として提供することで「お饅頭オフィシャルパートナー」となった。このことにより、試合開催時など球場でのイベントに出店することで、県外からのお客様にも認知していただける機会が増えている。また、同時に改めて地元での認知を高め、地元のソウルフードとして定着させたい。
大手饅頭以外にも、地元の特産品を組み合わせることで、同じラインを活用した酒まんじゅうとして新たに名産にできないか、地元の企業と商品開発中である。また、同じラインを活用し、自社独自で若い人たちにもっと食べてもらえるような新しいお饅頭を開発中で、この商品は、自社イベントなどで蒸したてで提供することを前提としており、その美味しさを伝えることで、これまでお饅頭から離れていたターゲット層への市場開拓を目指している。このような取り組みを県外にも展開することで、より広い販路での拡売を進めていきたい。
4. 専門家活用 × 売り手支援型
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業種 本社所在地 事業内容 ホテル業 茨城県 温泉旅館の運営 従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢 36名 3,000 76歳 経営資源の引継ぎの実施目的 当社は主に国内外の観光客に対して温泉旅館の運営を行っているが、昨今のコロナウイルスの影響で2021年度の売上高は9百万円と前年同月の2020年の売上高57百万円に対して83.7%の減少率となっており、金融機関には運転資金の追加融資を依頼するなど資金繰りにも影響が出ている。代表取締役は今年で75歳を迎え、代々経営してきたホテル事業の廃業も視野に入れて事業と従業員の引継ぎ先を探していたところ、国内のホテルの再生も手掛けている同業者の1社が手を挙げてくれたため、現在仲介業者を交えて交渉を進めている。
引継ぎの最大の目的は従業員の雇用の継続である。当社の従業員の平均年齢は54歳であり、平均勤続年数は8年であるが、長い期間当社で勤めてきた年齢の高い従業員も多く、全員がスムーズに再就職することは厳しい状況であると考えている。また、長年事業に協力してくれた近隣地域の取引先も多く、それらの取引先は当社の取引で生計を立てている先も少なくない。したがって、取引先との取引継続も引継ぎの大きな目的の一つと考えている。引継ぎの形態 補助金の使途 株式譲渡 委託費 -
業種 本社所在地 事業内容 白蟻・害虫駆除業 岡山県 白蟻・害虫駆除業 従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢 44名 10,000 75歳 経営資源の引継ぎの実施目的 現在の従業員の雇用維持・向上と取引先の受注継続を実現することが、経営資源引継ぎの第一の目的である。同業他社が廃業していく中、長年地域に根差して経営を行ってきた弊社としては、優秀な従業員の雇用維持や取引先の受注継続を確保しながら、経営者の高齢化という課題を解決したいと考えた。実際の譲受先となった企業は不動産仲介・マンション管理・ビルメンテナンス・建設など総合不動産管理会社であり、弊社の白蟻・害虫技術にニーズがあり事業における親和性が図られることから、スムーズに交渉ができた。経営資源引継ぎの実現によって、譲受先企業での雇用維持や事業におけるシナジー創出等が図られ、目的は達成できたと考えている。
引継ぎの形態 補助金の使途 株式譲渡 委託費 -
業種 本社所在地 事業内容 衣服卸売業 福岡県 衣服卸売業 従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢 22名 41,100 79歳 経営資源の引継ぎの実施目的 現在の従業員の雇用形態や、同等以上の処遇により雇用維持すること、既存取引先との取引を維持することが経営資源引継ぎの第一の目的である。当社が創業以来維持し続けてきた地域の雇用維持や経済への貢献を確保しながら、経営者の高齢化という課題を解決したいと考えた。
従業員については、譲渡後に全ての従業員へ経緯説明および雇用条件等を説明し、現状で従業員の退職等は発生しておらず、事業運営への支障は発生していない。また取引先にも同様に説明し、現状取引継続が達成できており、当初の目標は達成できたと考えている。引継ぎの形態 補助金の使途 株式譲渡 委託費
5. 専門家活用 × 買い手支援型
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業種 本社所在地 事業内容 鉄筋工事業 香川県 鉄筋工事業 従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢 53名 30,000 49歳 経営資源の引継ぎの実施目的 - 更なる販路拡大
- 従業員の雇用維持、向上
この2点が、今回の経営資源引継ぎの目的で特に重視した点であった。
遡れば江戸末期より首都圏に根差し、建築用金属資材を取り扱ってきた対象会社は、香川県においてトップクラスの受注数と売上高を誇る鉄筋会社で、今後更なる販路拡大を目指してきた当社との親和性が高く、建築業界における慢性的なマンパワー不足の解消や若い人材への技術引継ぎ等、建築業界全体にとっても様々で良好な化学反応を生み出すのではないかと考え、今回の引継ぎに至った。
引継ぎをしたことによって新たな案件獲得も進み、それに付随した雇用の活性化、新たな人材の獲得の点を踏まえると、当初に挙げた目的は達成出来ているのではないかと考えている。引継ぎの形態 補助金の使途 株式譲渡 委託費 -
業種 本社所在地 事業内容 製造業 福井県 産業用機械の設計製作据付及びメンテナンス 従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢 112名 30,000 62歳 経営資源の引継ぎの実施目的 当該の電気工事事業者と技術・市場を共有し事業の継続拡大を図ると共に、地域の経営資源を継承・活用していくことが、経営資源引継ぎの第一目的である。当該の電気工事事業者は主に一般電気工作物・自家用電気工作物や太陽光発電等の施工と保守点検、一般家庭・集合住宅・生産工場などの空調設備の設計施工と保守メンテナンス、自動火災報知機・スプリンクラー設備等の設計施工及び、ガス漏れ火災警報設備の設計施工と保守メンテナンス、電話工事やLAN工事の通信全般の設計施工を行っている。近年は長い業歴と培われたノウハウにより公共工事を主軸に置いて事業を展開されている。引継ぎの目的としては、対象会社を買収しグループ会社の一つとすることで当社のプラントエンジニアリング事業、FA事業、電力事業、メディカル事業、水事業、食品事業とグループで展開している各事業分野での電気通信工事の内製化を図ることである。当社にとって電気分野の内製化は長年の課題であり、電気分野を内製化することで、顧客へのサービスを向上させることが出来る。また、電気工事の内製化は電気システムを含めた設備・装置の新規提案も可能となる。さらに仕事を受注した後は、当社グループの工事及び調達体制との一本化による納期管理やコスト低減も見込まれる。対象会社としても、当社の様に多くの事業分野で業務を行っている会社との連携により、新規分野での電気工事を通じて事業の拡大が期待できると考える。
引継ぎの形態 補助金の使途 株式譲渡 委託費 -
業種 本社所在地 事業内容 製造業 長野県 製造業 従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢 90名 50,000 46歳 経営資源の引継ぎの実施目的 対象会社が保有している特殊インクジェットプリンター技術を応用して、当社製品の製造工程で利用するインクジェットプリンターを製造する。またこうした特殊インクジェットプリンターは広く産業用での用途が広く見込めるため、当社の持つ産業機械業界のネットワークを使用して外販を行っていく。当社は対象会社とタッグを組んで、装置メーカーへと飛躍することができる。当社は創業以来、入力デバイスを機械や装置メーカーの顧客にカスタム提供してきた。小ロット多品種で製造を行っているが、製造には特殊な工程で印刷を行っており、製造数量に関係なく、1製品辺り5~10版程度の印刷版の製作が必要であった。また印刷工程は有機溶剤などを使用して印刷を行うため、人や環境にも悪影響があった。印刷手法をデジタル印刷であるインクジェット印刷に移行する事で、小ロット多品種における製造コストを下げる事ができ、競合他社への優位性を持つ事ができる。また環境や健康にも配慮され、持続可能な生産を行う事も可能になる。またインクジェットプリンターを他社に外販する事で、プリンター販売後のトナーの消耗品販売や保守など、継続的な販売モデル型に移行する事で高付加価値企業へ成長が期待できる。
引継ぎの形態 補助金の使途 株式譲渡 委託費 -
業種 本社所在地 事業内容 受託開発ソフトウェア業 京都府 受託開発ソフトウェア業 従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢 175名 80,000 70歳 経営資源の引継ぎの実施目的 当社はこれまで製造業の取引先様を中心に、基幹システムの開発及びインフラの構築支援を行ってきましたが、最近では培った経験と実績を活かしIoT技術でデータによる可視化を行う「IoTプラットフォーム開発」にも力を入れ、データ処理システムの開発へとビジネスの転換を進めております。
その実現のため、当社と同じく京都に本社を構える企業から事業を譲り受け提携することを決断しました。
これから両社の技術力・ノウハウなどの融合による様々なシナジー効果によって、両社がより一層発展し、想像以上の結果が得られることを期待しております。引継ぎの形態 補助金の使途 株式譲渡 委託費 -
業種 本社所在地 事業内容 運輸業 愛知県 運輸業 従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢 156名 3,000 44歳 経営資源の引継ぎの実施目的 買収対象の運送会社は、平均年齢が高く業績が低迷しています。その平均年齢は54.4歳で、自動車運送業界の平均年齢である47.5歳よりも高い水準にあります。さらに、業務改善やIT化が進まず、2022年3月以降の原油高の影響も受けて、収益性が著しく悪化していました。
一方、当社は現在、愛知県の本社、A営業所、B営業所を基点に中部圏南部から関西地方まで、そしてC営業所を基点に関東地方を運送エリアとしてカバーしています。対象会社は、本社とD営業所を基点に中部圏北部を運送エリアとしています。両社の拠点はお互いに200km程度の距離にあり、この位置関係を活かすことで、物流網を大幅に拡大できる機会が生まれます。この統合により、2024年4月以降に実施される時間外労働上限規制にも対応し、中部圏の9県と関東地方への迅速な配送が可能となったことで、買収企業は従業員の雇用継続ができ、両社の営業範囲の拡大とサービス拡充が実現し、大幅な収益性向上を達成することが出来ました。引継ぎの形態 補助金の使途 株式譲渡 委託費