1. 経営革新 × 創業支援型

  1. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    飲食業 岩手県 0名
    自社事業の概要

    宴会需要開拓のための独自顧客管理手法の導入と魅せる寿司の提供

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    飲食業 岩手県 親子
    事業承継の経緯

    私は、首都圏で創作和食店での修行を約7年間行っていました。跡を継ぐため田野畑村に帰郷し、寿司職人として父から技術を学んでいます。

    田野畑村は人口約3,000人、飲食店の数は8店で、夜営業している店舗は令和4年4月から当店のみになりました。当店の顧客層は高齢者と仕出し弁当が中心の業態でファミリー層にはマッチしておらず、このままではさらに若者の流出が加速すると危惧しています。田野畑村商工会青年部部員と連携し様々な取り組みを行いながら、地域を活性化したいという強い思いから事業承継を決意しました。村内唯一の寿司店として、私が東京で修業してきた創作和食も提供し、村民の記念日を当店のお料理でもてなす店舗とし、ファミリー層の獲得を目指します。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    今まで当店を利用する方は常連客中心だったが、事業承継後当店利用客層は幅広く、店内・テイクアウトともに初めて当店を利用する方も増えてきている。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    当店は田野畑村唯一の寿司店として、冠婚葬祭需要や日常的な慶事(誕生日や記念日等)を普段よりも印象的にするために、独自サービスを提供し家族向け小規模宴会需要の開拓と独自顧客管理手法の導入を行います。

    補助事業で使った経費の種類

    設備費(店舗改装費)

    補助事業期間に実施した取組
    • 「商品自体の価値+体験」をワンセットにした当店ならではの出張にぎりサービスの実施。
    • お客様の誕生日や結婚記念日など記念日情報を提供してもらい、お客様記念日カルテを作成。
    補助事業期間での取組の効果
    • “魅せる寿司”というパフォーマンスで、宴会場での寿司出張にぎりは思い出に残る機会を作り印象的な食事の時間を提供することで、お客様との強い絆を作ることができた。
    • 記念日に定期的に利用してもらえるよう毎月管理ソフトから記念日が近づいたお客様を抽出し、割引や特典付き通知をした後、少人数向け宴会需要増となった。
    補助事業期間で感じた取組の課題

    原油価格・物価高騰の経済変化の影響が大きい。メニューの見直しや食材の有効活用など様々な対策が必要であると感じている。

    今後の展望や、検討している取組内容
    • 当店が提供する商品は、料理人・寿司職人として長く営業してきた経験です。寿司店では敷居が高くいらっしゃらなかったというお客様も多いため、もっと気軽に食べていただけるメニューのバリエーションを増やしていきます。
    • 地元食材を中心に、三陸産・国内産の旬の魚を活かした和食を、料理人・寿司職人として「食育」も意識した料理を提供します。また、お客様の要望に応じて、ご自宅や宴会場へのケータリングサービスとして寿司職人の出張にぎりサービスによる、楽しく一生の思い出に残るような印象的な食事の時間を提供することで、お客様との強い絆を作ります。
    • 観光客集客のため、道の駅や体験型観光プログラムを実施している事業パートナーと連携し、観光と食事が同時に体験出来るコンセプトの設計に取り組んでいきます。
    • 物価高騰により価格改定を余儀なくされた今、お客様に満足して頂けるよう食材にこだわったプレミアム感のあるコース料理の提供と、個室空間が確保されたお店のサービスの付加価値をSNSを活用し宣伝していく。
    • 子育て世代から3世代親子・孫が快適に食事をできる個室飲食スペースのバリアフリー店舗を活用し、長くご利用いただけるお店にしていきたいと考えています。
    事例集
  2. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    製造業 京都府 18名
    自社事業の概要

    温度センサー業界と食料品関連業界への進出に係る設備導入及び営業体制の構築

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    製造業 京都府 従業員
    事業承継の経緯

    被承継者の株式会社ONO plusはフィルムスリット業、紙管製造業、パッケージ業の3つの事業を営んでいたが、2017年に入りフィルム業の受注が大幅に増加し、事業をフィルム1本化することになった。しかし、長年培ってきた紙管製造技術、既存の顧客を放棄するのは勿体ないため、当時紙管業の責任者として働いていた工藤公靖が事業を承継し、2017年9月に株式会社雅紙管を設立した。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    自身の考えで会社経営を行える点や既存の顧客への供給責任を果たせた点は良かったと感じている。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    コロナ過で落ち込んだ既存の取引先以外に、新たな顧客の獲得が必要であったため、需要が高まっている温度センサー用の紙管や食品関連の紙管製造販売を行っていく。また弊社には新規営業を行う部署が存在しないため、営業体制の構築を行う。

    補助事業で使った経費の種類

    設備費(新規顧客の製品規格及び要求品質に対応)

    補助事業期間に実施した取組

    温度センサー用紙管や食品関連用紙管の製造販売に向け、顧客の製品規格や要求品質に対応出来るようにマンドレル、切芯又紙管切断機を導入し又新規顧客獲得に向けた営業活動を行った。また新規顧客を獲得するために営業部署を立ち上げ1人配属し、営業体制を構築した。

    補助事業期間での取組の効果

    マンドレル、切芯又紙管切断機を導入したことで、新規顧客の製品規格や要求品質に対応出来、新たに受注を獲得した。また営業部署を立ち上げたことで、営業先が求めるニーズ、抱えている課題などの情報収集が出来、顧客に満足してもらえる製品の立案をすることが出来た。

    補助事業期間で感じた取組の課題

    温度センサーに使用される紙管の一部は、特殊紙を使用するものがあり製造技術を習得する上での課題が残る。

    今後の展望や、検討している取組内容
    • 本事業によるNC紙管切断機又多規格にわたる製造部品の導入により、今まで取り扱ってこなかった広範囲の製品規格の紙管が製造出来るようになり売上増加が見込まれる。今後は多規格の紙管が必要になる温度センサー分野に参入していく。
    • 弊社が抱えている課題点でもある従業員の高齢化による今後起こりうる人手不足、原材料費の高騰による収益の悪化等に取り組むため、生産効率が30%向上する紙管製造機の導入を検討している。
    • 経営に柔軟性をもたせるために、紙管製造販売事業とは別にもうひとつ収益の柱として、被承継者が営んでいる成長分野であるフイルムスリット加工事業への展開を検討している。
    事例集
  3. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    他に分類されないその他の生活関連サービス業 兵庫県 33名
    自社事業の概要

    関西初「ハズバンダリートレーニング」サービスの立上げ

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    他に分類されないその他の生活関連サービス業 兵庫県 顧問弁護士から事業譲渡の話があり、初めて面識を持った関係です。
    事業承継の経緯

    2022年2月頃に代表が経営する会社の顧問弁護士からM&Aの提案があり検討を始めました。

    店を条件の良い場所に移転したり、本社のドッグラン、宿舎を改善して顧客満足度を向上させることで経営改善できる余地があると考えました。多くの従業員がいる会社であったため、働く場を無くさず雇用を継続することが地域貢献になると考え、事業承継することにしました。

    2022年6月に事業に関わる設備と人員を引き継ぐ事業譲渡の形をとり、新たにRISPETTO社を設立して承継しました。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    (元々当事業が消滅する予定だったが)事業承継をすることにより、地域に欠かせないペットトリミングの事業が継続ができ、従業員の職も失うことなく、地域貢献できていることが良かった点です。経営革新事業で取り組んでいる関西では独自のハズバンダリートレーニングでペットと飼い主のより良い関係性を築くお手伝いをすると共に、当社の知名度が浸透し、地域に無くてはならない事業として定着することに期待があります。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    関西地区で初めてとなる「ハズバンダリートレーニング(受診動作訓練)」を行うトリミングサロンを展開します。動物にストレスを与えないでトリミング・健康管理を行うトレーニング法で、独自性のある新サービスです。

    補助事業で使った経費の種類

    人件費、店舗等借入費(RISPETTO店賃料、AIvioPoPo店賃料等)、設備(プレハブ建物内装修繕工事)

    補助事業期間に実施した取組
    • RISPETTO店とAlvioPoPo店において、ハズバンダリートレーニングを実施する準備として従業員に教育を行い、従来の業務をサービス開始後を想定した体制に整えていきました。
    • AlvioPoPo店の家賃負担を軽減すべく、代替店舗への移転を打診したところ現在の店舗賃借形態を変更することで話がまとまり、賃貸借契約の巻きなおしを行いました。
    • RISPETTO店でハズバンダリートレーニング実施のために改装を実施しました。
    補助事業期間での取組の効果
    • RISPETTO店、AlvioPoPo店で新サービスを開始することができました。
    • 対象従業員の新サービスへの知識・理解が深まり、全体のサービスレベルが向上しました。
    補助事業期間で感じた取組の課題

    まだまだお客様に馴染みが薄いサービスなので、もっとお客様にアピールできるような広報の仕方を検討する必要があると感じました。

    今後の展望や、検討している取組内容

    店の改装、経営改革、ハズバンダリーサービスの取込みが完了し、力をつけてきたら、今後はドッグフードの製造販売、海外のペットサロンとの提携を通して、スタッフをSWAP-WORKにより、新しいスキルを取り込んで事業を拡張させて行きたいと思います。

    事例集

2. 経営革新 × 経営者交代型

  1. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    食品製造業 新潟県 90名
    自社事業の概要

    冷蔵設備導入による増産・生産性向上+新商品開発・品質向上

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    食品製造業 新潟県 親子
    事業承継の経緯

    親族経営であり事業を引き継ぐ方向付けはあったため準備を進めていた。10年ほど前から組織づくりを行っており体制が整ったため経営者交代という形で事業を引き継いだ。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    取引先や同業他社も世代交代している状況下だったので、同じタイミングで事業承継できたことは、今後の企業間の情報共有に役立つと思う。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    冷蔵庫増築および冷蔵設備入替によって製造工程のボトルネックとなっていた冷却・保管の対応可能量を増やし増産と生産性向上による売上アップを実現する。(1日で約15%の生産能力が向上する見込み)同時に、もち米菓の特性上、冷却能力が高まることによってくちどけのよいやわらかい食感の製品づくりが可能となるため新商品開発にも繋げる。

    補助事業で使った経費の種類

    設備費(冷蔵庫増築費用、冷蔵機増設費用)

    補助事業期間に実施した取組

    当社工場における冷蔵庫増築および冷蔵設備入替を行った。受注に対して生産が間に合っていない状態なのでその解消に直結する取り組みである。製造工程において蒸練機でもち生地をつくり、冷蔵庫で保管しているが、冷蔵庫の容量が上限に達しており、繁忙期は冷蔵庫に入りきらないほどの生地を生産している。このように冷蔵設備のキャパシティがボトルネックになっているため冷蔵庫の拡張と設備増設を行うことで生産性を高めることができた。また、現状は新商品開発の企画があったり新規顧客からの引き合いもあるが、上記の通りキャパシティの関係から新たな取組に挑戦できずにいたため、今回の事業を通じて体制が整い新商品開発やOEM先の開拓など新たな販路開拓を進めることができた。

    補助事業期間での取組の効果

    実際に冷蔵庫の増築・冷蔵機の増設は製造ボトルネックは解消し、間に合っていない受注に関しても間に合わせられる状況になってきた。冷蔵庫の容量が大きくなった為、餅生地の移動時間が短縮し作業効率がよくなった。冷蔵機の入れ替えによって冷蔵能力が高まった結果、餅時の品質向上、また結果的に節電にも貢献した。

    補助事業期間で感じた取組の課題

    冷蔵庫増築および冷蔵設備入替によって生産性向上に繋がったが、全国的な人手不足の影響で、工場全体的に作業人員不足が影響して目標の生産量まで届かない状況が発生しつつある。今後は人員確保、冷蔵後の工程の設備投資等で小人化を図る必要がある。新商品開発に関しては、為替の影響で仕入れ原料、資材等が高騰し、新企画が若干足踏み状態になってきている。

    今後の展望や、検討している取組内容

    直近の課題としては、現在の極端な物価高やエネルギーコスト問題に関して早急に対処していくことである。やはり、ハード面としては生産性向上やコスト低減を見込める設備投資が必要となってくる。また、社員教育の見直し等ソフト面も同時に推し進めなければいけない。今後は競合他社にできない製品造りに更に力を入れ、今の市場に必要とされる付加価値の高いものづくりを展開していきたい。

    事例集
  2. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    製造業 福岡県 19名
    自社事業の概要

    洋上風力発電用特殊ボルト等における新市場開拓への取り組み

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    ボルト製造メーカー 福岡県 親子(父親/長男)
    事業承継の経緯

    被承継者にあたる4代目は現在74歳である。10年以上代表取締役を務めたが、その間、後継者は不在であった。承継者となる5代目は長男ではあるものの、20年以上、九州を離れており、製薬メーカーという異業種に従事していた。会社は100周年を迎えることもあり、承継者はボルト事業を通じて、納品先を支え、日本の製造業を支えたいという想いを胸に福岡へ戻ることを決心した。2019年9月に当社へ入社し、事業承継の準備を進め、2021年4月に5代目代表取締役に就任。日本の熱間鍛造技術からアジアに打って出るという目標を掲げた。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    後継者不在の期間が長く、社員の高齢化や機械の老朽化が進んでいたが、これらの問題を解決できる点に期待がある。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    事業承継を契機として、今後、再生可能エネルギー分野の中心となる洋上風力発電機用の特殊ボルトの開発に着手する。新たに高精度ボルトを加工する機械を導入することにより、新市場を開拓する。

    補助事業で使った経費の種類

    設備費((株)静岡鉄工所製 NCフライス盤)

    補助事業期間に実施した取組
    • 洋上風力発電機用の特殊ボルトの開発に向けて、10月28日、CNCヒザ形立フライス盤を導入した。
    • 11月には、機械メーカーである株式会社静岡鉄工所による技術サポートを受けつつ、技術習得の一貫として、社員の教育訓練を実施した。
    • 12月より、洋上風力発電用ボルトの試作検討開始した。
    補助事業期間での取組の効果

    CNCヒザ形立フライス盤(VHR-AN)を導入することで、精度の高いボルトの製造が可能となった。Y軸は追従性に優れたガイド方式である。また、摺動面に焼入研削、空いて摺動面に特殊樹脂が貼付されており、剛性が非常に高くなおかつ耐久性も非常に高い。これにより、高い加工精度が達成できるようになった。また、NC機であるため、プログラムにより数値を設定することで、これまで熟練工でもできなかったような複雑な加工が可能である。

    補助事業期間で感じた取組の課題

    日本国内よりも、欧米の方がSDGsへの意識は高い。カーボンゼロに対する取り組みは加熱しており、環境への関心が高い。ヨーロッパでは、電力不足から洋上風力発電の開発も進んでおり、ヨーロッパのボルトメーカーも競合となりうる。早期に当社がボルト開発を進めることが課題であると認識している。

    今後の展望や、検討している取組内容

    今後も「熱間鍛造」に特化した企業を目指す。当社は時代の流れのなかで求められるものをつくっていくという姿勢を続けてきた。新たな市場に参入でききるよう、常に品質を高めていきたい。そのためにも、自動化・無人化ができるよう工程を見極めながら新たな機械設備の投資や職人の育成、技術・技能の継承に注力をしていく。

    事例集
  3. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    魚肉練り製品製造業 長崎県 14名
    自社事業の概要

    新築マンション住民へ出来立てアツアツの長崎かまぼこ提供事業

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    魚肉練り製品製造業 長崎県 親子
    事業承継の経緯

    前代表は蒲鉾製造に力を注ぎ、質が良く味に妥協しない蒲鉾づくりをしていた。現代表は幼少のころから前代表(父親)が蒲鉾を製造する姿を見続け、20代前半から修行をしながら、20数年にわたり、製造をいかした営業に力を注いできた。その経験をいかし、令和3年10月に満を持して代表交代を行った。今後は前代表が続けてきた品質や味に妥協しない蒲鉾づくりを受け継ぐとともに、営業していく中で関わったお客様の声をいかしながら、よりお客様が蒲鉾を身近に感じてもらえるような販売手法に取り組むことにした。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    事業継承をし、直売店をリニューアルしたことで、20代の若者もかまぼこに興味を持ち、新たな顧客を獲得できた。今後は、季節に応じた商品や、品質にこだわった商品づくり、実演販売をいかすことで鮮度感がある商品を提供できるので、より幅広い世代の顧客の獲得ができるのではないかと考える。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    これまでは工場に併設された直売店等はあったものの、今回の取り組みのような、その場で焼いて(または揚げて)提供する業態はなかった。

    冷めた蒲鉾より、焼きたて、揚げたての蒲鉾はもちろん味が美味しい。実演販売をし、長崎の蒲鉾の美味しさを再認識していただくことで、魅力アップを図り、ひいては市場拡大を図る。

    補助事業で使った経費の種類

    設備費(味彩横丁B2・C2、壁下地、床下地工事他)

    補助事業期間に実施した取組

    ①ちくわを焼きたてで提供

    • ちくわ焼き機を導入し、ちくわを焼いているところを見せ、目新しさや、原料や技術にこだわってつくった当社のちくわ(長崎ちくわ)のおいしさを広め、新たな顧客を獲得した。

    ②揚げ蒲鉾を出来立てで提供

    • フライヤーを導入し、お客様に出来立てアツアツの商品を提供するとともに、臭覚に訴える。また、季節に応じた商品や、限定商品を揚げることでスーパーとの差別化を図り、新たな顧客を獲得した。

    ③出来立ての揚げ蒲鉾に照明をあて、お客様の目線の高さに配置

    • 出来立ての揚げ蒲鉾を皿に盛り付け、商品に照明をあて、お客様の目線の高さに並べた。これにより、商品がお客様の目にとまり、おいしそうにみえることで、商品を購入するお客様が増えた。
    補助事業期間での取組の効果

    出来立ての竹輪や揚げ蒲鉾を実演販売を通して提供することで、蒲鉾に興味がなかった若者が興味を持ち、商品を購入してくれるようになった。

    店舗の内装や設備の色合いにこだわり、統一感を持たせたことで、スタイリッシュで明るい雰囲気になり、蒲鉾店の地味なイメージから脱却できたように考える。

    補助事業期間で感じた取組の課題

    実演販売をするので、原料高騰に加え、水道光熱費、人件費等が今まで以上に負担になってくるので、いかに効率よく進めていくかが課題である。

    今後の展望や、検討している取組内容

    今後の取り組みとしては、出来立ての商品や季節に応じた商品を目当てに来店する今までには見られなかった新規顧客も増えたので、それを入り口として、当店に興味を持ち、価格帯の高い板付蒲鉾やギフト商品も購入していただけるよう、SNSやチラシ、地域のイベントなどを利用し、当社の商品や取り組みを告知したり、季節に応じて商品の配置やおすすめ商品の提案を引き続き工夫していきたい。また、長崎ならではの商品の開発や長年やってきた蒲鉾製造における当店独自のこだわり、今まで続けてきたことなどを紹介できるような取り組みができたらと考えている。

    事例集
  4. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    果実小売業 宮崎県 5名
    自社事業の概要

    地域モデルとなる持続可能な果樹農業の構築と消費者ニーズに沿った新品種の生産・販売

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    果実小売業 宮崎県 親子(長男)
    事業承継の経緯

    14年前から父とともに家業に取り組んでおり、祖父・父と続く自社の果樹園に愛着もあり、父の高齢を機に3代目となり事業承継することに決めた。2021年1月に事業承継し、事業承継後も被承継者である父に事業参画してもらいながら取り組んでいる。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    今回の補助金もそうだが新しい事業に取組むことがスピード感をもって実行できるようになった。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    近年のぶどう業界のトレンドである「皮ごと食べることができる」ぶどうの新品種を当地区で初めて導入し栽培・販売を行うことで収益の向上を図る。あわせて、ハード面での作業効率化を図ることで果樹生産業界業界の課題となっている「労働集約的な環境」を改善すべく労働生産性の向上に取り組む。

    補助事業で使った経費の種類

    設備費(APハウス2号改良型新設工事(ブドウ))

    補助事業期間に実施した取組
    • 消費者ニーズの高い「皮ごと食べることができる」紫ぶどうである新商品「富士の輝き」の生産を始めるために約3,300平方メートルの土地にビニールハウス4連を新設した。
    • ぶどうの樹の定植にむけ、収穫時の作業効率化を図るための樹形の選定などを県の農業改良普及センターに事前相談を行うなど準備を行った。
    補助事業期間での取組の効果
    • ビニールハウスが完成したことで新品種の生産の準備が整った。ぶどうの樹の定植を行う上で最適な時期である春季(3月)に向けて土壌の整備などに十分な準備時間をもって取り掛かることができる。
    • 新たに定植する樹について、収穫時の作業効率の向上を目的とした最適な樹形(樹の並び方)について研究ができ今後反映させる。また、新設のハウスにおいては自動開閉装置を導入することにより温度・湿度管理を手動で行うよりも作業効率が向上する。
    補助事業期間で感じた取組の課題

    近年は大型台風などの自然災害の多発や異常気象など果樹栽培を営む上で自然リスクが今まで以上に多い。今回栽培を開始する樹木についていかに生育過程をしっかり管理し収穫(売上)に結び付いていけるかが今後の課題である。

    今後の展望や、検討している取組内容
    • ハウスを導入する事でぶどうを早期に出荷できるようになり高品質・高単価のぶどう作りができお客様の満足度を向上させ自社の経営の安定を図る。
    • 特に今は皮ごと食べられるぶどうが注目されており年々需要が増加傾向にあるので新品種作りにも挑戦することができる。
    • お客様のニーズに応えらるようなぶどうを作り安心・安全・信頼される自社を目標としている。
    事例集
  5. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    舶用エンジン・発電機 卸売業 静岡県 40名程度
    自社事業の概要

    事業承継による販路拡大と船外機取付事業への新規参入

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    船外機修理業 静岡県 他人(取引先)
    事業承継の経緯

    被承継者が高齢の上、後継者が不在であることから事業を閉めるにあたり西伊豆地区を中心とした得意先の引継ぎと従業員の引受け先を探している旨の相談を受けた。被承継者は船外機の取付(鉄工所)を含む修理メンテナンスを行っており当社が行っていない鉄工業務(溶接・切断等加工技術)やガソリン船外機(当社はディーゼルエンジンのみ修理)の修理に優れていることから修理サービスの幅が広がる事、課題であった技術者の確保が可能となり、その技術を既存の従業員に伝えることで当社全体の技術力向上につながると考えた。人手不足から静岡県内が中心であったが伊豆地区の人員を増やすことによって神奈川県まで販路を広げたいと考え、事業承継を決定した。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    下田営業所に被承継者から引き継いだ社員(3名)が10月に入社し、従来行っていなかった溶接作業や船外機の取付受注が徐々に増加してきている。その3名の影響で当社の従業員の技術力も向上しつつある点は非常に良かったと感じている。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要
    1. 修理メンテナンス業務の拡大と船外機取付事業への新規参入
    2. 西伊豆地区の営業強化
    3. 神奈川県西部地域への販路拡大
    補助事業で使った経費の種類

    人件費

    補助事業期間に実施した取組
    1. 被承継者の得意先への挨拶回り
    2. 従来の下田営業所内に、溶接作業所を設ける。
    3. 船外機の取付受注開始
    4. 船外機の修理作業に力を入れる。
    補助事業期間での取組の効果
    1. 下田営業所の新規顧客が100件増加
    2. 従来外注に出していた溶接作業分の内製化
    3. 船外機の取付が従来約月1台⇒約3~5台(10月~12月実績)
    4. 船外機の修理 約15%UP
    補助事業期間で感じた取組の課題

    被承継者から引き継ぎ雇用した3人の影響で技術力面では効果が出ているが、それを最大限に活用するためには営業力が必要である。下田営業所を中心に営業人員を確保し、積極的に営業をすることが課題である。まずは西伊豆地区の顧客引継ぎを確実に行い、その後神奈川県西部地域への販路拡大につなげていきたい。

    今後の展望や、検討している取組内容

    静岡県全体(伊豆諸島含む)の漁業者が安心安全に漁ができるよう、さまざまな提案と確かな技術力で『顧客にとってのベストな船』を提供するため、特に県東部・伊豆地区を中心に以下の取り組みを実施。

     

    1. 東部・下田地区全般を担当する営業人員の確保(販売強化、地区の拡大)
    2. 現在の技術員(メンテナンス人員)への営業力強化指導(技術営業力の強化)
      顧客の要望に応えられるよう、製品やサービスを技術面の専門的知識を活かして提案。
    事例集

3. 経営革新 × M&A型

  1. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    理美容業 愛知県 20名
    自社事業の概要

    エステ事業の事業譲渡に伴う新サービスの開発・提供及び販路開拓

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    理美容業 愛知県 関係性なし
    事業承継の経緯
    1. (承継した理由)当社は女性のための「トータルビューティーサロン」を目標にしています。既存事業は髪の毛やまつ毛、ムダ毛に対するサービスのみで「スキンケア」と「ボディケア」に対するサービスがなく、これらのサービスの拡充を図ることが課題です。今回、美容サロンを承継することで「ボディケア」と「スキンケア」のサービス提供が可能になるため、承継を決めました。
    2. (時期、手法)2022年8月1日に事業譲渡により事業を承継しました。
    3. (事業承継の経緯)当社に対してエステサロン運営会社から赤字事業のため事業譲渡したいとの打診があり、事業デューデリジェンスを行ったところ、当社の経営知識とノウハウがあれば黒字化が可能であると判断し、雇用も維持できることから事業承継することになりました。
    事業承継をして良かった点、今後の期待

    美容室の既存顧客をエステサロンへ送客することができた。エステサロンの働き方の利点を美容室でも今後採用でき働き方改革ができる。また、美容室の歩合制を取り入れることもでき相乗効果が期待できる。

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    当社は、事業譲渡を受けたエステサロンを3つの新サービスの開発・提供と新しい集客方法の構築による経営革新で活性化し、魅力的なサービスの提供と雇用の維持・拡大を通じて地域経済に貢献する取組を実施します。

    補助事業で使った経費の種類
    • 店舗等借入費(店舗家賃、駐車場費用)
    • 設備費(店舗看板、頭皮肌用診断機器)
    • 外注費(エステサロンWEBページ、ロゴデザイン等、WEBデザイン費用・原稿、撮影費用)
    補助事業期間に実施した取組
    • ハーブピーリングサービスのメニュー化に向けて商材を導入し、研修を実施し、知識得るためのや座学と実戦形式の施術を行った。
    • 白髪ケアサービスをエステメニュー内にも取り入れ潜在的なニーズの発掘を行った。
    • LINE@やSNS、Googleビジネスプロフィールなどを活用し来店しなくても顧客や見込み客との接点を図り、来店促進やアフターフォロー、事前に安心して頂ける配慮ができた。
    補助事業期間での取組の効果

    ハーブピーリングサービスのメニュー化により3000円前後の客単価が9000円前後へと大幅に上がった。また、平均して3倍以上の売上を達成し月間30万円前後の売上高がM&A後の8月を除く月間売り上げは各月100万円を超えた。

    補助事業期間で感じた取組の課題
    • 美容室部門の運営や管理をしながら、エステサロンの経営改善の取り組みとなったことで事業スピードがやや減少した。従業員に任せる部分を強化しキャリアのアップも同時に図る。
    • 全メニュー、新規集客における認知活動の継続と安定した実績づくり。再現性を確立して求人、採用、店舗の展開を進めたい。
    • エステサロンの従業員の従来の取り組み方と方針のギャップもあり少しずつ溝を埋めビジョンを描き共感できる取り組みが重要だと感じた。
    今後の展望や、検討している取組内容

    エステサロンの求人活動を行ったところ2週間で10名のご応募があった。エステサロンで働きたいニーズもあり今後の店舗展開の可能性を感じた。また他業種参入のハードルが下がり相性の良い事業への挑戦も視野に入れることができた。実際に美容業界での新しい分野や菓子製造業などへも参入を検討している。赤字サロンの黒字化は美容系の経営サポート事業の実績としても体現することができ更に拡張することもできそう。

    事例集
  2. 自社の概要

    業種 本社所在地 従業員数
    製造業 埼玉県 200名
    自社事業の概要

    マリン事業に進出するための亜鉛・アルミ複合皮膜処理設備の再構築

    事業承継について

    被承継者の業種 被承継者の本社所在地 被承継者との関係
    金属製品製造業 静岡県 同業者
    事業承継の経緯

    承継者(申請者)は、相乗効果による業務拡大を見込んで、令和3年、静岡県浜松市に所在する被承継者(共同申請者)と業務資本提携をした。双方はそれぞれの売上の60%と90%を自動車関連部品が占めている。今後、自動車の電動化(EV化)は明白であり、内燃機関部品減少が申請者と共同申請者に与える影響は非常に大きい。またコロナ禍はEV化の流れを加速し、市場変化に応じた新たな表面処理技術・製品の取り扱いの速やかな開始は必然な状況下にある。このためマリン事業を起点に事業拡大が見込まれる高耐食表面処理の”メタスYC”塗布技術と設備を保有する被承継者と承継者は業務資本提携に至った。

    事業承継をして良かった点、今後の期待

    自社には無かった分野、地域への販路拡大

    経営革新等に係る取組について

    経営革新等に係る取組の概要

    現有の“メタスYC”の後工程にトップコート皮膜の形成工程を加えることで処理膜の耐食性能向上を行い、マリン事業部品に求められる耐食時間を獲得することで性能面での差別化を図り、メタスYCをマリン事業向け部品向けの表面処理事業として展開する。

    補助事業で使った経費の種類

    設備費(工場内土間及び内装工事、電気工事)

    補助事業期間に実施した取組
    • トップコート皮膜の形成工程を加える為に共同申請者である被承継者工場内の環境整備を実施した。具体的にはトップコート設備や焼付設備を配置する為の床面土間及び内装工事、それに伴う電気工事を行った。
    • 販路拡大の為に承継者の営業ネットワークを生かし複数の顧客に対して商談を実施した。
    補助事業期間での取組の効果
    • 生産現場の環境が整ったことで、スムーズにトップコート皮膜を形成工程を加える為の設備が設置出来るようになった。また、顧客に対してもよりアピール出来るようになった。
    • 商談後には新たな問い合わせも来るようになっており、今後の営業活動も活発になると考えている。
    補助事業期間で感じた取組の課題
    • 原材料費の高騰で、問い合わせに対してもその分の費用を上乗せせざる得ない状況になっているが、販路拡大の足かせになってしまうことを危惧している。
    • 受注量が増えて来るに従って作業者も増やす必要がでてくるが、近年確保が難しくなってきているとともに、人件費の上昇に対してどのように対処していくのかが課題である。
    今後の展望や、検討している取組内容
    1. 営業活動
      • グループ7社を通じた幅広い営業活動にて既存、新規にこだわらず顧客へのPRを実施。
      • 顧客の困りごとに対してメタスYC処理で解決出来ないか検討。
      • 展示会への積極的な参加。
    2. 作業改善
      • 原材料費が高騰している中、現場で出来うる作業改善で効率UPさせる。
      • ムリ、ムダの抽出で作業し易い環境づくりを進める。
    3. その他
      • 本補助事業をきっかけとして顧客だけでなく、事業承継して良かったと思えるような従業員の満足度をも向上させるような施策を行って行く。(作業環境の整備や働き甲斐の向上を図る)
    事例集

4. 専門家活用 × 売り手支援型

  1. 業種 本社所在地 事業内容
    食品製造業 新潟県 和菓子・洋菓子製造販売
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    22名 10,000 56歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    当社は長岡市に根付いた店舗展開をしており、従業員は周辺地域の住民で構成されています。また、地域住民向けに和菓子や洋菓子の販売が取引の大半を占めています。その中でも、特に「紅白まんじゅう」は、長岡市周辺の幼稚園や学校における入学や卒園などの記念品に昔から用いられ、地域住民に長く親しまれている。また、「長岡しょうゆ赤飯」は、長岡市の「ふるさと納税返礼品」として取り扱われており、地域への貢献度は高いと考えています。

    町の和菓子・洋菓子店として創業以来、築いた地域への貢献度と親しみやすさといった関係性は強固なものであると考えているため、この関係性は継続していきたいと考えています。譲渡後も引き続き地域に根付いたお菓子屋さんとして雇用面だけでなく地域住民から親しまれるお菓子屋さんを継続し地域に対する貢献を続けたいと考えています。

    今回の経営資源の引継ぎにおいても雇用については継続でき、また当社のお菓子屋さんとしての営業も継続でき、老舗としての伝統と地域住民から親しまれるお菓子屋さんとしての貢献は今後も継続できると考え、当初の目的は達成できたと考えています。

    引継ぎの形態 補助金の使途
    株式譲渡 委託費(仲介とのアドバイザリー契約に基づき支払う成功報酬)
  2. 業種 本社所在地 事業内容
    調剤薬局の運営業 高知県 調剤薬局の運営
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    45名 8,000 42歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    当社の従業員の大半は近隣の住民から採用しており、設立以来地域に根差した薬局として調剤・服薬指導や予防医療の対応など薬剤師の観点から地域住民の皆様が少しでも健康で過ごせるようにアドバイスを行い地域への貢献を行ってきました。

    2016年から開始された『かかりつけ薬剤師』の制度により今まで以上に調剤薬局に務める薬剤師の患者さんや生活者の相談に応じることができる薬剤師が求められる中で、町の中でも数少ない調剤薬局として、利用する地域住民との密な関係を築き、地域住民と身近な存在だからできる相談など薬剤師としてできる範囲での健康をサポートすることで地域への貢献を果たしています。譲受候補の会社様は日本全国に調剤薬局を有し、地方における調剤薬局運営のノウハウを有しており、地域医療活動にも積極的に活動され、地域医療の重要性を認識されています。地域密着型薬局として『かかりつけ薬剤師』の重要性を第一に掲げられていますので、地域のかかりつけ薬剤師として必要な知識の共有やアドバイスなどの情報などを受けることができ、一層患者様のための薬局としての役割を果たすことが可能になるものと考えています。地域に根付いた薬剤師として地域の皆様の健康管理に一層貢献できるものと考えており、交渉についてはスムーズに進めることができた。

    引継ぎの形態 補助金の使途
    事業譲渡 委託費(仲介とのアドバイザリー契約に基づき支払う成功報酬)
  3. 業種 本社所在地 事業内容
    燃料小売業 栃木県 ガソリンスタンド
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    4名 10,000 62歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    当社は栃木県矢板市にてガソリンスタンド2店舗を運営。個人客の他、地域の中小企業や農家との取引を有する。特に地元の建設会社等には工事現場等への燃料の配送を行っている。農家も同様に、田植えや稲刈り時期には各田んぼ等へ燃料配送を行う。同地区には、小まめな燃料配送を行う業者が少なく、地元の顧客から喜ばれている。

    上記のような状況の中、当社には後継者がおらず、事業承継は長年の課題であった。代表である大森洋一も60歳を超え、健康面等を考慮し事業引継ぎを計画している。

    本件の目的は、当社と取引のある地元固定客との取引を守り、当社が得意とする燃料配送を継続していただき、地元経済を支えていくこと。当社が事業承継し従前のサービスを継続することで、引き続き地元企業は効率的な業務を行うことができる。また、地元の医療機関にも燃料を納めており、地域医療を陰から支える存在として当社の事業承継は必要性が高いと考えている。

    引継ぎの形態 株式譲渡
    事業譲渡 委託費(成功報酬)

5. 専門家活用 × 買い手支援型

  1. 業種 本社所在地 事業内容
    卸売業 大阪府 土木・建築用シーリング材、防水材及び関連副資材、工具類の卸売り
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    87名 10,000 49歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    当社及びグループ会社との協業を進めることが、対象会社の事業及び雇用の維持・拡大につながり、地域貢献していくことが出来るとも考えている。当社と対象会社の主力商品は、互いに親和性があり、取引先へ取扱商品の拡大提案が期待できる。対象会社の従業員は、既存商材に対する高い商品知識と提案力を持つだけでなく、前向きで好奇心旺盛なところもあり、予想以上にビジネスチャンスを広げることができると感じている。今後当社及びグループ会社との協業が深化していけば、当初の目的は達成できると考えている。

    引継ぎの形態 補助金の使途
    株式譲渡 委託費(第三者への委託費用 事業承継仲介業務)
  2. 業種 本社所在地 事業内容
    燃料小売業 山形県 ガソリンスタンド、プロパンガス販売、不動産業、損害保険代理店
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    52名 24,000 52歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    現在の雇用維持と地域住民への安定的な燃料供給を維持することが経営資源の引継ぎの目的であります。需要減少する環境において後継者不在による廃業も視野に入れていたため、当社が引き受けることで隣接する地域への事業のシナジーが期待されるとともに雇用維持を継続して行えることができていくと考えられます。

    引継ぎの形態 補助金の使途
    株式譲渡 委託費(手付金、成功報酬)
  3. 業種 本社所在地 事業内容
    一般貨物運送業 岡山県 運送会社の事業引受
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    87名 10,000 45歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    弊社では事業の更なる売上拡大、事業の効率化を図ることが第一の目的であった。実際に引継いだ企業については弊社と同じ運送事業を営んでおり、岡山県岡山市中区を拠点に事業を営んでいる。引継いだ企業の経営資源を引き継ぐことで、経営課題であった人的経営資源(ドライバー)の確保だけでなく、当社の本社近隣に事業者があったことから、スムーズに交渉に臨むことができた。経営資源引継ぎの実現によって、運送事業の効率化だけでなく、販路や車両などの経営資源も取り込めるため、規模の経済が拡大し業績の拡大・向上につながることから、当初の目的は達成できたと考えている。

    引継ぎの形態 補助金の使途
    株式譲渡 委託費(M&A成功報酬、財務DD費用)
  4. 業種 本社所在地 事業内容
    製造業及び建設業 新潟県 配管用機材・鋼構造物製造販売業
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    386名 60,000 45歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    弊社は、水道資機材の製造施工メーカーとして創業50年余りを迎えました。全国の水道事業体に製品採用をいただき、全国に営業拠点を設けることが出来てきましたが、水道事業は人口の減少や節水などにより、水道新設工事が大きく減っている環境となっています。近年は、新しい分野として農業土木やエネルギー産業への事業展開もしており、業績の維持、拡大を図っているところです。その中で自社単独の経営資源だけでは、人材育成や技術習得に時間を要するため、M&Aによるグループ化を進める方針となりました。特に建設業は資格取得含めて、人材によって大きく業績が左右されることから、優秀な人材と実績を持つ、該当企業の株式譲渡による引継ぎをおこなうこととしました。

    引継ぎの形態 補助金の使途
    株式譲渡 委託費(着手金、成功報酬)
  5. 業種 本社所在地 事業内容
    金属製建具工事業 千葉県
    • 注文住宅、商業ビル、賃貸マンションなどの建築・リフォーム
    • ビル建材(金属製建具・手摺・硝子工事など)の設計・施工
    • 住宅建材の工事・販売
    • 土地、分譲住宅の買取、販売および仲介などの不動産事業
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    75名 30,000 43歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    当社のビルサッシ事業は、サッシメーカーLIXILの代理店である。ここ数年で同業他社(上場企業やその子会社代理店)の事業規模が大きくなり、それについていけなければ廃業か倒産、または下請や孫請になるしかなくなるほど厳しい状況、まさに過渡期である。当社の従業員は優秀な人材が多い。いま以上に事業規模を拡大して競争力を高めることが出来れば安定した雇用を維持できる。その為には対象会社の優秀な従業員を迎い入れるべきであると考えた。仮に対象会社の従業員と営業権を譲り受ける事が出来れば、両社従業員の雇用を維持することが可能であり、生産性向上も見込める。そうすれば全ての従業員や家族、取引先も安心出来ると考え、営業権の譲受を決断した。譲り受けたあと、対象会社の得意先に対し、当社の技術や今後の方針、対応を説明した結果、対象会社が失注しかけていた工事物件を受注できたと同時に、継続取引も約束してくれた。同時に仕入先のLIXILやYKKの評価も上がり、この成果により対象会社の従業員、当社の従業員、共にモチベーションが上がり始めている。

    引継ぎの形態 補助金の使途
    事業譲渡 委託費(第三者への委託費用)
    引継ぎにあたり実施した事項

    当社が強みとしている技術スキルやエンジニア組織力を対象会社の得意先にアピールすることで見積もり依頼が急増した。また、対象会社は営業力はあるもののエンジニア組織が無かったため、設計施工など要の部分を外注していたが、当社の組織を使い自社設計施工に切り替えた。これによりコストが下がると同時に、得意先からのあ信頼が高まり、今まで以上に受注に繋がっている。また、対象会社のベテランセールスの営業手法が当社にない手法だったため、営業力の強化にも繋がっている。今後も大きなシナジーを期待している。

    事例集
  6. 業種 本社所在地 事業内容
    宿泊業 熊本県 ホテル運営
    従業員数 資本金(千円) 代表者の年齢
    25名 18,000 65歳
    経営資源の引継ぎの実施目的

    承継企業、被承継企業共に宿泊業であり両社の事業ノウハウを共有することによって生産性の向上が期待でき、さらに従業員の交流を実施することにより接客・サービスのレベルアップというシナジーが見込まれる等が目的として挙げられる。

    あわせて被承継企業の維持を図ることにより地域経済へ貢献することができ、また宿泊業者としての事業拡大という事業プランにも沿った流れにもなるため経営資源の引継ぎを実施するに至った。

    実際に承継企業、被承継企業共に、既存の宿泊プランに加えて両社の強みを組み合わせ宿泊商品の提供を開始しておりシナジー創出が図られている。

    引継ぎの形態 株式譲渡
    株式譲渡 委託費(M&A FA報酬)